最上川の味。

山形県、米沢の山中にその源を発し県土を縦断、酒田市日本海に流れ入る、
最上川芭蕉、茂吉の詩にもその雄大な流れが歌われている。
江戸時代、京都若狭湾から酒田港への北前船で双方の交易文化圏が作られた。

最上川を木船が行きかい、県内各地から特産品(紅花、米、生糸など)を集め、酒田港から京に送り出す。京からは様々な工芸品、雛人形、などが運ばれた。

それらの集積地が最上川の中間地点にある、大石田
最上川に面し、今も船着場が見られる。

その大石田の町を流れ最上川に注ぐ川、丹生川がある。
鮎漁の盛んなところだ。

この季節2週間ばかりの間限定の名物に「鮎寿司」がある。
17〜8センチの天然鮎を背開きし、そこに酢で味付けしたおからを詰めた
シンプルな、京の、鴨川の工夫が感じられる上品な寿司だ。
たった一軒「ふじや」だけが作り続ける味だ。
この時期になると毎年「鮎寿司」を持ってきてくれる友人が大石田にいる。
昨夜、我が家に届いた。
冷やした吟醸酒でこの季節の恵みの寿司を、存分に味わった。