俺はかま猫でした。

中学1年生の時、担任(男性)に悪質な嫌がらせを受けていた。
「お前はクラスの破壊者だ!心が砂漠のようで潤いが無いのは両親の愛情が足りないんだな」と断定する、単純な男だった。
確かに父は6歳の時に亡くなった。
『お〜い!皆、こいつがクラスを駄目にしてると思う人?』と担任。

そうすると13歳ぐらいの思考能力の子ども達は皆手を上げる。
先生はそうだと納得自慢げな表情で俺を見やり「おい!こいつを皆で外に放り出せ!」。

仲間達は全員俺に襲い掛かり、あっという間に窓を開け雪の積もったグラウンドに俺を、放り出す。

俺が雪の原で悪態をつく。
すると先生は生徒を鼓舞して窓の外に出し、俺にさらに襲いかからせる。
自分だけ教室の窓から狂ったように「やっつけろ!、やっつけろ!」と叫んでいるのが薄れ行く記憶の中に残っている。

彼の守ろうとしたものは、何だったのだろうか。